黒朝衣辞典

上掲画像出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp)
東京国立博物館「チョーギン」一部

黒朝衣とは、琉球王朝時代に礼装として着用された官服「朝衣」の一つです。朝衣にはさまざまな色が存在しますが、中でも「黒朝衣」は一般的に黒に近いほど濃く染められた藍色が美しい着物です。現在、国指定無形文化財「組踊」の地謡衣装として定着しており、その世界を生きる方々が着用する黒朝衣のさまざまな個性が見てとれます。

黒を祝いの席で纏う琉球文化の背景には、さまざまな文化の流入とそれを昇華した沖縄の人々の感性が息づいています。

琉球染織研究所 夢染織工房では、現在着用される黒朝衣および現存する王朝時代の朝衣の調査研究を行っています。

2022年8月-12月に行った調査では、王朝期〜近世に芭蕉または苧麻で織りあげた美しい朝衣が、奄美大島に3領、石垣島2領、小浜島、竹富島に各1領、沖縄本島に8領、東京都に1領が確認されました。また、現在「組踊」で使用される地謡衣装および立ち方が所有する衣装、加えて展示用に制作された復元資料の現物調査を実施しました。

本サイトでは、その一部を公開しております。琉球を彩る朝衣の世界をご堪能ください。

支援:沖縄県、公益財団法人沖縄県文化振興会
令和4年度沖縄文化芸術の創造発信支援事業

調査にご協力いただいた各所蔵館、個人様に心より御礼申し上げます。

各所蔵先のご好意による公開です。無断でのご使用・転用はご遠慮ください。調査研究の詳細についてのご相談は、問い合わせフォームよりお寄せください。

なお、報告書に記載いたしました制作年、所有者に一部修正がございます。本ホームページにて最新をご確認お願いいたします。